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“リファラルだけ”の組織から、採用できる組織へ。タッチスポットとBOXがともに取り組んだ人事組織立ち上げの裏側

一定の規模まではリファラルで採用できていたが、拡大を目指そうとしたときに、どうすればいいのかわからない——。これは、私たちBOX・HREnablement事業部(以下、HRE)に寄せられる“よくあるお悩み”です。

どのスタートアップでもぶつかる可能性のある壁ですが、「とにかくやってみるしかない」とさまざまなアプローチを模索しながら自社で採用活動を進めていく会社も多くいらっしゃいます。

しかし、やり方がわからずインパクトの小さな施策に大きなリソースを投下してしまい、本来の事業が停滞してしまう、ということも起きてしまいがちです。

今回取材したタッチスポット株式会社様(以下、敬称略)も、「リファラルから外部採用に切り替えようと思ったものの、何から手を付けていいかわからなかった」と語る企業のひとつです。そんなタッチスポットとBOXはどのように手を取り合い、採用のスタートダッシュを切ったのでしょうか。話を聞きました。


導入の決め手は、丁寧に要件定義に付き合ってくれたこと

——タッチスポットは、採用についてどのような課題を抱えていたのでしょうか?

小林:初めてBOXにお話を聞いた当初、タッチスポットは10人ほどの規模でした。全員がリファラルで入社して、各々がプロフェッショナルとして動く組織。いわゆるコーポレート機能はなく、自分の職域に仲間が必要だったら自分で仲間を探す、という状態でした。

2023年2月にホットリードを生む、発見する商談プラットフォーム「CEOclone」をローンチしお客様が増え、資金調達も順調に進む中で、組織基盤を強固にする必要がありました。

しかし、当時のタッチスポットに人事機能はなく、これまではリファラルで採用していたため誰も採用に関する知見を持っていない状態でした。まずは採用担当の窓口を作り、その人を起点に採用活動を進めていこうとなりました。

——なぜ小林さんは採用を担当しようと思いましたか。

小林:もともと私はデザイン領域のアシスタントとして働いていましたが、あるとき、デザインを極めていくのか、それとも「デザインスキルに何かを掛け合わせたキャリア」を歩むべきなのかを考えるようになりました。

自分のやりたいことを改めて考えたとき、「タッチスポットと外のつながりを増やせる活動がしたい」「メンバー間の交流を活性化させる社内活動がしたい」と思ったんですよね。代表と1on1で話をする中で「まずは外とのつながりをつくってメンバーを増やす“採用”から挑戦してみない?」と助言をもらい、採用人事を担当しようと決めました。

ただ、採用人事になったは良いものの、どこから手を付けていいのかまったくわからない。そこで、まずは外部の方にサポートしてもらいながら採用を進めていくことにしました。

——どのようにして外部の採用パートナーを探していきましたか?

小林:「採用 コンサル」のようなキーワードで探してみるとHR専門のコンサルティング会社、フリーランスのコンサルタント、転職エージェントなどさまざまな支援機関があるとわかりました。でも、たくさんありすぎて、どこを頼るのか決めるとこから迷ってしまったんですよね。

——そんな中でBOXにお声掛けをいただいたのはなぜですか?

小林:第一ステップとして、フリーランスと企業、どちらを頼るのかを考えました。「一緒に何ができますか?」と聞くと、フリーランスの方は「要件定義をしてみないとわからないです」という返答の方が多かったんですよね。一方、企業に話を聞くとある程度のプランや事例があり、結果が見えやすかった。そのため、まずは企業に頼ろうと決めました。

数ある企業の中でBOXに惹かれたのは、初回の面談のご担当者の人柄が良く、契約前から丁寧に相談に乗ってくれたのが理由です。企業に依頼するデメリットはビジネスライクで形式的な対応になる点だと思っていましたが、BOXは導入決定まで3~4回根気強く打ち合わせに付き合ってくれました。

また、打ち合わせに参加してくれる皆さんが「IVS見ましたよ」(*IVS:日本最大級のスタートアップイベントで、2023年にタッチスポットがピッチイベントに登壇)、「こんなプレスリリース出ていましたね!」と声をかけてくれて、タッチスポットにすごく興味を持ってくださっているのが伝わってきたんですよね。

多くの企業さんと話す中で、伴走してくれるイメージが一番湧いたのがBOXでした。稟議を通すときにも「やるなら絶対にBOXと一緒に」と代表に伝えていました。

“なんとなくのカルチャー”を言語化していった

——実際に、どのような施策に取り組みましたか?

小林:採用活動と採用広報の2つにお力添えいただきました。

先ほどもお伝えした通り、当時のタッチスポットは“リファラル以外の採用経路がよくわからない”という状態でした。採用要件も非常に感覚的で、人によって違いもあった。それを言語化・明文化して、求職者やエージェントに伝えられる形に整えるところからスタートしました。

とはいえ、今まで感覚でやってきてしまっていたため「言語化しよう」となってもすぐにできるわけではありませんでした。そこで、BOXにいろんなワークシートや手法を教えていただきながら、「このカルチャーはこんな言葉で表現できそうだね」と一緒に考えていきました。

また、タッチスポットと同じシリーズ・フェーズの企業や、似た会社を参考事例として教えていただき、5~6ポジションの求人を作りました。

さらに、採用媒体への掲載だけでは採用できない未来も見越し、エージェント契約のサポートもしていただきました。エージェントに協力を仰ぐ際も、採用要件・カルチャーなどを丁寧に言葉で伝えていく必要があります。求人票を作るにあたって、これまで言語化してこなかった「なんとなくのカルチャー」「なんとなくの要件」を言語化できた点はとても良かったと思っています。

——採用広報ではどのような施策を行ったのでしょうか。

小林:採用広報では、求人票で伝えきれない自社の魅力、「私たちらしさってこうだよね」、をどう伝えたら求職者にタッチスポットの魅力が伝わるのかを一緒に考えていきました。レッスンのような形でインプットしてもらい、次回の定例会までに宿題をこなす。そのような流れで見様見真似でやっていくうちに、自社の魅力、求める人物像として外せない条件のようなものが少しずつ明確になっていきました。

——取り組みの中で、BOXが意識したポイントは?

花岡:本プロジェクトは、3か月という期間の定めがあるものでした。そのため、お互いにスピード感を持って役割を果たすことが求められました。また、3か月を経て僕たちから採用プロジェクトが手離れした後にも小林さんが自走できるように、先を見据えて、常に二手三手先を読みながら進めていこう、と意識していました。

また、3か月かけて小林さんへ伝え続けていたのは、採用する側のスタンスについてです。「選考してあげますよ」という上から目線ではなく、一緒に何ができそうか考えましょう、という姿勢を持つ。そして、一緒に働きたいと思った方には「ぜひあなたに来てほしいんです」と熱量を伝える。そんなふうに、採用ってこうやればうまくいくんだ、こうすれば自社でも走れるんだと思っていただくために、ノウハウを惜しみなく伝えていきました。

大変なときも、BOXがいるから頑張ろうと思えた

——3か月一緒にお取組みをさせていただいて、どのような成果がありましたか?

小林:具体的な成果としてもっとも大きかったのは、スピード感を持ってエンジニアと業務委託契約を結べた点です。ジョインから半年ほど経ち、すでにとても活躍してくれています。エンジニアの採用や契約は特に難易度が高いため、BOXにご支援いただいたからこそすぐに契約まで漕ぎつけられたと思っています。

また、多数のエージェントを紹介していただき、つながりを作れた点も大きな成果だと感じています。大手のエージェントだけでなく、セールスだったらここ、コーポレートだったらここ、と各エージェントの強みに合わせてご紹介いただけました。

今採用していない職種についても、今回つながりが作れたおかげで必要になったらすぐにエージェントへ声をかけられる状態になったことは、中長期的な成果だと思っています。

採用広報に関しては、お手本を見せていただきながら一緒に走っていただいて、一人でできる自信がつきました。noteやWantedlyの運用といったアウトプットがあったのももちろん成果のひとつですが、それ以上に、それらの取り組みを通して私自身の成長につながった点が大きな収穫だったように思います。

——BOXとだからこそできたと思うポイントはありますか?

小林:ネットで調べれば、採用や人事に関するノウハウやサービスはたくさん出てきます。ですが、会社のフェーズや資金調達額によって採用コストのかけ方も違いますし、サービスやプロダクトによって採用する人材も違うので、他社の成功事例をそのまま転用できることはほぼ無いなと感じました。

BOXはスタートアップについての知見が深く、他社事例も豊富でした。そのため、「今やるべき施策は何か」の解を明確に持っていて、採用までのリードタイムを縮められたように思います。

また、今回のプロジェクトは3か月の期間の定めがあり、私もBOXも非常にスピーディーな業務遂行が求められました。私も必死だったので、夜中に連絡してしまう日も多かったのですが、「今から見ますね」「一緒に頑張りましょうね」とすぐに連絡が戻ってきて、本当にありがたかったんですよね。他社のエージェントとの契約について不明点があったときにも、花岡さんに聞いたらすぐにサポートに入ってくれ本当に私たちに寄り添ってくれているのだなと感じられました。

もちろん、BOXが入ってくれたから採用できたとか、これだけPVが出たとか、定量的な成果はあります。でもそれ以上に、私たちの仲間として一緒に走ってくれたのが嬉しかったんですよね。一人人事だと、心が折れそうになったり、不安に感じたりする瞬間も多くあります。でも、元気な返信とスタンプがあったから、「やる仕事はいっぱいあるけれど、花岡さんがいるから一緒に頑張ろう!」と思えていました。

花岡:そんなふうに言ってもらえると、すごく嬉しいですよね。本当にHRE冥利につきます。

小林:毎週金曜日に、社内で「今週の頑張った大賞」みたいな表彰があるんです。そこで、一緒に採用をしていたメンバーから花岡さんの名前が上がった日があって。細かく迅速なサポートで、丁寧なコミュニケーションを取ってくれる。採用担当の私たちだけではなく、全社にとって本当にありがたい存在でした。

「タッチスポットらしさ」の精度を上げ、ともに成長していける組織へ

——タッチスポットの今後の展望を教えてください。

小林:2024年1月の資金調達によってオフィス移転が実現でき、五反田に新しいオフィスを構えました。事業成長を見越して、今のメンバー数に対してゆとりのあるオフィスになったので、オフィスのサイズに合うくらい多くの仲間を集め、一緒にこれからのタッチスポットを作っていきたいと考えています。

事業としての目標は、トップラインを伸ばして成果を上げ、多くのお客様にタッチスポットのサービスを知っていただくこと。すでにご利用いただいているお客様の反応を見逃さず、もっと有効に使っていただくためにできることをCSが汲み取り、そのインサイトをプロダクトに反映して磨きをかけていきたいと思っています。

花岡:ありがとうございます。今回は3か月のプロジェクトでしたが、またどこかでご一緒できたらいいなと思っています!

小林:こちらこそ、今回は本当にありがとうございました。私は正直、スタートアップの採用支援でBOXを超えるところはないと思っています。この熱量とウエットさは、他にはないと思っています。料金設定もスタートアップに優しく、成果や対応は期待値を大きく上回ってくれました。また頼りたいタイミングが来たら、お声掛けさせてください。これからもよろしくお願いいたします!

事業計画達成のために採用を加速させたいが、社内のリソースが足りない。採用人事の組織を作りたいが、なにから手を付けていいかわからない。採用広報に取り組み始めたい。そんな人事担当者・経営者の皆様は、ぜひ一度お気軽にBOX HR Enablement事業部にお声掛けください。お力になれることがあるかもしれません。 

今回取材したタッチスポットでは『「伝えたい」と「知りたい」の最短距離を導き出す』をパーパスに定め2者間のコミュニケーションの在り方をより良いものにし、社会全体の生産性向上を目指して営業DXプラットフォーム『CEOclone』と採用DXプラットフォーム『CHROclone』を提供しています。

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