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“未来のスキルマッチ”で、キャリアアップを狙った転職を。BOX コーポレート事業部が実現する転職支援

コーポレート職(経理・人事・法務・労務など)の方が転職を考えるとき、多くの場合、転職サイトに登録し、数多くの求人の中から「自分の持っているスキル」と「企業の必要とするスキル」を照らし合わせて検討していくのではないでしょうか。

では、もしも「今は持っていないが、こんなスキルを付けたいと考えている」という希望があったら——?そんなときに頼ってほしいのが、転職エージェントです。

BOXは候補者の持つ「いつかやりたいこと」と「企業が将来必要とするであろうスキル」のマッチングに強みを持つエージェントです。今回は、コーポレート職に特化した支援を行う、BOX コーポレート事業部の二人に話を聞きました。


コーポレート職の転職には、コーポレート特化の知識とノウハウが必要

——コーポレート事業部立ち上げの経緯を教えてください。

日笠:コーポレート事業部は、2023年11月にプロジェクトとして立ち上がり、5月から正式に事業部として走り出しました。BOXはもともとセールスなどのビジネス職を中心に支援を行ってきました。人事・経理・総務・労務などのコーポレート職の支援も一部行っていましたが、ビジネス職と比べるとノウハウや紹介できる求人数が少なく、専門のチームを作って深い支援をすべきだと考えたのが、プロジェクトの始まりです。

半年ほどプロジェクトとしてコーポレート職支援を行う中で、コーポレート支援にはコーポレート職に関する深い知見と解像度が必要だとわかってきました。そのためには事業部として独立し、クライアントから多くの情報をいただく必要がある。そう考え、一事業部として成立させ、持ち得るすべての時間をコーポレート職にだけ投下しようと決断しました。

また、多くのスタートアップを支援する中で、IPOを目指すならコーポレート組織の強化はマストです。なぜなら、ファイナンスや人材に関する管理や育成の体制がぜい弱——例えばPL/BLを精緻に見られない状態だったり、採用計画が粗かったりすると、アクセルとブレーキを踏むタイミングも分からない状態になってしまうからです。

しかしコーポレート組織の強化を自社だけで行うのは非常に難易度が高い。そこで、私たちが外部の専門組織としてコーポレート組織の強化を支援したいと考えるようになりました。

藤河:さらにビジネス職の支援を中心とする従来のBOXでは、コーポレート職の転職支援をする場合「候補者起点」になりがちでした。候補者起点とは、候補者に「こんな会社に行きたい」と言われ、それに合致しそうな求人を探してご紹介するスタイルを指します。

本来であれば、各エージェントの中に「この人だったらこの企業がマッチしそうだ」という引き出しやひらめきがあるべきです。コーポレート職の方をご支援する際にも、すぐさまマッチする企業が浮かんでくる状態にまで持っていかなければ候補者のためにならないと感じ、コーポレートに特化した事業部を作りたいと思っていました。

コーポレート職の転職活動に潜む課題

——コーポレート職の転職市場にはどのような課題があるのでしょうか。

日笠:候補者側、企業側それぞれにとっての課題があると考えています。候補者の中には、自分が担当している業務が何職の仕事なのかを理解していないケースがあります。たとえば、現在所属している会社で「総務」の肩書のもと仕事をしていても、勤怠管理や入退社の手続きなどの業務を担当している場合があります。

それらは本当は「労務」の仕事であるため、「労務」として転職活動を行えば年収の相場は上がるはずです。ですが、候補者ご本人が自分の担当している業務が本来どの職種に当てはまる業務なのかを理解していなければ、年収アップの可能性は低くなってしまいます。

また、コーポレート職に対する人事側の解像度が低いのも課題です。必ずしもそうなわけではありませんが、人事担当者の多くは、営業などのビジネスサイドを経験したうえで人事としてのキャリアをスタートさせます。そのため、ビジネスサイドの業務内容は自身の経験を交えながら話せますが、人事・労務・経理などのコーポレート職についてはそうではないんですよね。

——人事側の解像度が低いと、候補者にはどのような影響があるのですか。

藤河:たとえば、経理には「月次処理」と呼ばれる作業があります。月単位で会社の財務状況の取りまとめや会計処理を行う作業を指しますが、残高確認・月次棚卸高の確定・仮勘定の整理・経過勘定の計上…と、月次業績報告までのすべての作業を一気通貫して行う場合もあれば、細分化した作業の一部だけを担っている場合もあります。

採用要件を決める際、本来はこれらのスキルや経験を細分化して最適な人材を探していきます。ですが、人事が指す「月次処理」がどこまでを指すのか人事自身も理解していないことも多く、そうなると選考の際に適切な評価軸を持って判断できません。

藤河:また、急成長している企業では一般的にセールスの採用に力を入れます。そのため、採用のいわば“主戦場”がビジネス職の市場となっていることが多く、採用に関する打ち合わせも「セールスについて話したあとに、少しだけコーポレート職について触れる」というスタイルになりがちです。

そうして互いに解像度が低い状態で転職活動・採用活動を進めてしまうと、ミスマッチが起きやすいばかりか、無事に入社しても、候補者にとっては将来の可能性が広がらない。企業にとっては、任せられる仕事の幅を増やせないといったトラブルが起きてしまうのです。

BOXが行う「未来のスキルマッチ」とは

——BOXが介入することで、そのような課題をどうやって解消していくのでしょうか?

日笠:BOXでは、候補者ひとりあたり平均10回の面談と、企業側との密な連携で、「未来のスキルマッチ」を実現しています。

——「未来のスキルマッチ」とは?

日笠:一般的にスキルマッチというと、「今ABCのスキルがある人」と「ABCのスキルを持った人を欲している企業」のマッチングを指します。ビジネス職と比べると、コーポレート職はこのスキルマッチを重要視する傾向が強くあります。

ですが、今できることと今ほしい機能のマッチングをしてしまうと、候補者側のできることが“転職によって”広がることはありません。短期的に見れば「今できることで即戦力になれる」という強みがあるのですが、中長期的に見ると新たなスキルが身につきにくく、年収も上げにくくなってしまいます。

そこでBOXは、企業と徹底的に壁打ちを行い「今会社にある課題(≒会社として必要な機能)」のほかに「会社に将来的に起こりそうな課題」を一緒に考えていきます。

すると、「今はA,B,Cができる人が急務だが、将来的にはD,E,Fができる人の採用も必要になってきそう」という未来が見えてきます。

一方で候補者には、今持っているスキルのほかに、将来的に何をできるようになりたいか、どんなスキルを身に着けたいかというwillを聞いていきます。すると、「今はA,B,Cしかできないけれど、チャレンジできる場があればD,E,Fをできるようになっていきたい」という話が出てきます。

そのように、今だけではなく未来を見ながら、候補者と企業をマッチングする。それがBOXの提供する「未来のスキルマッチ」です。

——BOXが「未来のスキルマッチ」を実現できる理由はなんでしょうか。

日笠:先ほどお話ししたように、コーポレート職は一般的に現状のスキルマッチが優先されます。求人そのものは少なくないので、大手エージェントを利用すると、今のスキルとマッチした求人をたくさん紹介してくれるはずです。

「大量の求人紹介」は候補者のことを思っての仕組みでもありますが、一方で、今の選択の幅を広げることを大切にするあまり、未来の選択の幅にまで目が向かないエージェントが多いのが現実です。

一方でBOXは、転職を「今だけのもの」と捉えておらず、人生の中長期に関わる大切な選択だと思っていますし、会社の信念として大切にし続けています。そのためむやみに大量の求人をご紹介するのではなく、未来のことを考えたスキルマッチに力を注いでいます。

さらに大手の場合、1人のエージェントが同時に担当する候補者は20名程度と言われています。BOXの場合、多くても10名まで。そのため、候補者1人あたりに使える時間は多くなり、一人ひとりの未来にも目を向けることができるのです。

——そのほかに、BOXだからこそできる支援はありますか?

藤河:BOXは、セブンリッチグループの一員です。セブンリッチグループには、会計士・税理士・社労士などの専門家が在籍する会計事務所「SEVENRICH Accounting」、経理業務代行サービス「BPIO」などがあり、コーポレート職の専門家が多数在籍しています。

そのため、コーポレート事業部のメンバーは各専門家と密に連携し、候補者の支援にあたっています。時には、候補者と専門家が直接コミュニケーションを取り、転職活動についてのアドバイスをさせていただくこともあるほどです。

転職後、会計士・社労士と一緒に働くことも多いコーポレート業務。転職前から、専門家と直接話し疑問を解消できる点は候補者さんにも好評をいただいています。

年収150万円アップ、派遣から正社員へ…。BOXコーポレート事業部の支援実績

——実際にこれまでにBOX コーポレート事業部が支援を行ってきた中で、成功事例と言えるものを教えてください。

日笠:私の候補者のAさんは、飲食店を運営する会社の本部で経理を担当していました。上場会社で安定していたものの、40歳で年収は550万。転職活動を始めた当初は「安定した企業に行きたいが、年収がもう少し上がったら嬉しい」という話をしてくれました。

ただ面談を重ねるうちに「もっとこれができるようになりたい」「こんな役割と責任を持つようになりたい」という話が出るようになりました。そこで、スタートアップに転職することで広がる可能性を伝えていきました。

大手企業では、業務や権限が細分化されています。一方スタートアップでは裁量が広く、任される仕事の種類も増えるため、中長期的な成長を期待できる。本人もそう気づき、最終的には規模の大きなスタートアップ企業に転職し、150万円の年収アップを実現しました。

藤河:私の候補者さんの事例もあります。Bさんはもともと某県の企業で経理として働いていました。数年前に家庭の事情で東京に住まいを移したのですが、その際に転職を急いでおり、派遣の事務として就職しました。数か月前に再び経理のキャリアに戻ろうとBOXを頼ってくれたのですが、「前職が派遣だと…」という理由で多くの企業で見送りになってしまいました。

そこで、セブンリッチグループとしてお付き合いのある複数の企業にヒアリングをし、経理人材のニーズを確認。ご本人にも、将来的にどうなりたいのか、どう成長したいのかをヒアリングし、その思いを各企業に伝えていきました。

結果的に、今のスキルに加えマインドや「未来のスキル」に期待いただき、セブンリッチグループと関係の深い企業への入社が決まりました。これも、単純なスキルマッチだけだと難しく、未来のスキルを擦り合わせられたからこそ成功した事例と言えます。

コーポレート職の価値を高められるエージェントに

——コーポレート事業部の今後の展望を教えてください。

藤河:私は、コーポレート職の市場を変えていきたいと思っています。コーポレート職は、ビジネスサイド以上に「大手=安定」の思考が強い市場です。そのため、求職者の中にも、大手から大手への転職を狙う人が多くいます。ですが、スタートアップでは幅広く染み出して業務を担当でき、スタートアップだから高まる市場価値もあります。

必ずしもスタートアップに素晴らしい環境が整っているわけではありませんが、候補者の選択肢のひとつとしてスタートアップが挙げられるよう、力を尽くしていきたいと思っています。そのためには、私たちがスタートアップの魅力を一人でも多くの方に伝えていく必要があると思っています。今すぐの転職を考えていない方とも接触の機会を持ち、スタートアップの楽しさややりがいについてお話しできればと思っています。

日笠:スタートアップからIPOに至る会社が増え、その会社のコーポレートのメンバーの中に、BOXから紹介した人がいる状態を作れたらいいなと思っています。

CFO候補になり得る経歴を持った人はもちろん、転職活動時にはそのスキルがなかったものの、スタートアップ転職後にスキルを付け、IPOに携わる…そんな人が生まれれば、私たちのエージェント冥利に尽きますね。

藤河:優秀なビジネスサイドメンバーがどれだけたくさんいても、会社は大きくなりません。スタートアップが安心して“攻め”ができるのは、優秀なコーポレートメンバーがいるから。その思考を浸透させ、BOXが、コーポレート職の価値を高めるお手伝いができたらと思っています。