“内定率72.7%“を実現する面接対策【マインドセット×フレームワーク】
こんにちは、IT業界のスタートアップ・ベンチャーにおける採用・転職支援を得意とする転職エージェント『BOX』の牧野です!
この記事では、私たちBOXが求職者の方の面接対策をサポートするうえで伝えていることを、簡単にご紹介します。ただし、簡単にとはいっても、何となく転職活動をする人のためではなく、理想の未来を手に入れるために真剣勝負したい人のために、本気で書きます。
選考が終了した際に、複数の内定を獲得し、選べる状態になりたい方にとっては、参考になる内容だと思いますので、しばしお付き合いください。
約8,000字に及ぶ、やや長いnoteになるのでコーヒー片手にリラックスして読んでくださいね。
そもそも「面接対策」とは何か
新卒就活時から馴染みのある言葉「面接対策」。もしかすると、「面接のためのセリフの準備」というイメージを持っている方も多いかもしれません。ただ、実際にやるべき面接対策とは、”セリフの準備ではない”ということをまず理解しましょう。
本質的な対策をしなければただの自己満に留まってしまい、むしろマイナスの評価につながってしまいます。これは、この記事を読み進めていただけると理由が分かると思います。
■面接対策の3つのフェーズ
結論、面接対策とは3つのフェーズに分かれます。
原体験を元にした、過去の人生全ての言語化
相手に正しく伝わるための表現の調整
企業と応募ポジションに合わせた訴求内容の整理と、懸念の排除
私たちBOXが転職希望者の方を支援するときは、この3つのフェーズの前に「面接自体・面接対策自体」の説明を行います。なので、この記事でもそれにのっとり、まずは考え方のフレームワークや、必要なマインドセットをご共有します。
3つのフェーズで具体的にそれぞれ何をすべきかは、記事の後半にまとめているので、気になる方はそこまで読み飛ばしていただいてもOKです。ただ、面接対策では、考え方・向き合い方が何より重要になるので、順々に読み進めていただくと、読み終えたころにはかなり強くなると思います。
■なぜ面接対策をすべきか
なぜ面接対策をすべきか。それは、自分のポテンシャルを出来るだけ100%に近い状態まで解放し、その結果で内定を獲得し自分で選択できる未来を手に入れるためです。
確かに転職先で人生は変わります。ただ、それ以前に選択肢があって叶うものです。まずは選択肢を広げられる自分になりましょう。
”自由”とは、”選択できること”であり、その選択肢は自分次第で多少なりとも広げることが可能です。
今現在、選択肢が多くない人はまずは選択できる自分になるための1歩目を踏み出しましょう。その1歩が、未来で選択肢を広げた状態で踏み出せる次なる1歩に繋がります。
■これからどんな戦場で戦うのか
戦いに出る前に、まずは自分が戦う戦場を理解しましょう。「転職市場」のことですね。
人気で応募の集まる企業は、もれなく魅力があるから人気になっています(そんなこと分かってんねんと思った方、その調子です)
”いい企業”の定義は人によって異なりますが、多くの人が”いい企業”と感じる企業には、自然と応募も集まります。となると、どうなるでしょうか?
そうです、競争が始まります。そのライバルたちよりも、自分が魅力的であり、選ばれる必要があります。
dodaの調査では、転職活動における内定率(=内定数 / 応募数)は、5.2%と言われています。
具体的な名前を上げることは避けますが(気になる方は面談にてお聞きください〜)、弊社でご紹介している人気企業の内定率は1%です。100人受けて、1人だけ内定が取れます。そのぐらいの熾烈な戦いがあります。
「え、きついな。大丈夫か。」と思った方もいるかもしれませんが、経験が全く活きない企業だけを受けていたら正直厳しいと思います。
ポテンシャルだけを見て採用する企業もありますが、数は多くありません。教育にコストを払える企業、またはポテンシャル採用ではないと人が集まらない企業だけです。
ただ、自分の経験を活かせば、多少ストレッチをした選択は可能です。具体的にどの程度ならストレッチできるのかは、人によって異なるので面談にてお話しさせてください!
つまるところ、まずは戦う市場の選択が大事であり、市場を選択したうえでもそれなりに戦いが生じるということです。
何が言いたいかというと「その戦いに勝てる勝率を上げるためにも、出来ることはしようね」ということ。面接におけるできること、それが「面接対策」です。
前置きが長くなりすいません。でも大事なんです。さて、ここからは、面接にどう向き合うべきか、マインドセットをご説明します。
面接対策前に、3つのマインドセットを身に着けよう
■マインドセット【1】面接は”自分自身”という商材の営業
新卒採用は「ポテンシャル採用」です。一方で、中途採用は「即戦力採用」となります。つまり、中途採用の場では「何ができるのか」「採用して何のメリットがあるか」が厳しく見られます。
先にも言った通り、人気企業の場合の内定率は1%未満のことも。100人のオーディションで最後の1人に選ばれる必要があります。積極的かつ具体的なアピールなしに、「あなたと働きたい」などと選ばれるわけがないんです。だから、苦しくても恥ずかしくても、多くの転職希望者の方は必死にアピールします。自分自身という商材を、しっかりとアピールできて初めてスタートラインに立てるんです。
面接は、ビジネスにおけるコンペ同様にハードな場だと言えるでしょう。あなたは、コンペの準備と同じレベルで、自分自身を売れる準備はできていますか?この“自分という商材を売る”というマインドを面接では、忘れないようにしてください。
■マインドセット【2】「面接官に理解して”もらえない”」ではなく、「理解”させることができない”」自分の責任
面接を受けたことがある人なら誰でも「うまくいった面接」「うまくいかなかった面接」両方の経験があるでしょう。うまくいった・うまくいかなかった理由を分析するとき、「面接官との相性が良くなかったんですよね」と言う方が多くいらっしゃいます。
これは、ある種正しい分析です。人(面接官)と人(転職者)人なので、相性は必ずあります。ただ、面接では、相性を乗りこえていくことこそが重要なんですよね。
なぜなら、ビジネスも人と人の関わりでまわっているから。「営業先の人と相性があわないから、売れませんでした」という人には安心して仕事を任せることはできないでしょう。とくに、BOXで紹介しているようなスタートアップやベンチャーは企業の看板が強いわけではありません。その中でも戦っていける“個の力”がある人が求められます。そして、人との関わりが重要なビジネスにおける“個の力”は「関係構築力=コミュニケーション能力」が大きな割合を占めます。だから、面接は「会話」をベースに行われるのです。
複数ある自分自身の魅力を、企業や面接官にあわせて取捨選択して伝え方を調整して「採用する理由」を相手の頭の中に具現化させる。どう伝えれば自分を魅力的に感じてもらえるか、思考を凝らし瞬時に対応していく。このような戦いが面接では求められます。
もし面接官に自分のことを理解されなかったと感じるなら、それは面接という場でパフォーマンスを発揮できなかった自分の責任です。「相性が悪かった」「質問が悪かった」と相手に責任を置いている時点で、自分の成長は止まってしまいます。他責思考になってしまうと、企業側からすると「採用しなくてよかった」という判断になります。
相手に理解してもらえない大きな理由は、そもそも自分が自分のことを理解していないから。多くの場合、自己理解が足りないことが面接ひいてはコミュニケーションで失敗する理由です。自分を理解していないと話せることも少なく、説得力もないためです。
記事の後半では、自己理解を深める方法を紹介しますが、それを進めるうちに話せることが増えていくことを実感していただけると思います。
面接において、自己理解は商材理解と同じ。営業でも、商材を知らないと売ることはできませんよね。なので、まずは自己理解から進めていきましょう。
■マインドセット【3】振り返りの徹底とPDCAが、何よりもの対策
具体的な面接対策を紹介する前に、もう一つだけ面接に必要なマインドセットを伝えさせてください!
これまで説明してきたマインドセットを身に着けたなら、あとは「実践と改善の繰り返し」です。私たちBOXは、面接対策・準備の必要性をうるさく伝えますが、正直なところ、もっとも自己理解が進むのは「面接本番」です。なぜかというと、企業からリアルなフィードバックを頂けるから。
面接は、他者から自分はどう見えているのか、どう評価されるのか明らかにできる、人生全体から見ても稀有な時間です。人が成長するためには、他者からのフィードバックを真摯に受け止めて、改善していくのがもっとも効果的。
辛くて地道ですが、
実践
↓
フィードバック
↓
改善
というPDCAの繰り返しが一番自分自身を育ててくれます。
反対に、フィードバックに向き合えない人は、そのまま変わることができない。転職活動を終えても、状況はほとんど変わらないでしょう。
成長できる人、キャリアを積み上げていける人、他者から信頼される人、組織からも大切にされる人は、もれなくフィードバックを受け止め改善できる人でした。フィードバックを受けることで、スキルが上がり、より信頼されるようになり、結果的に仕事も役割もまわってくる。
結局はこういう地道な実践と改善の繰り返し。凡事徹底できることが、自分の理想のキャリアや仕事を実現するために必要です。面接だけに限らず、みなさん理解していることだとは思いますが、本当に大事なマインドなので、あらためて伝えさせていただきました。
「会話」と「言語化」のフレームワークで面接対策を進めよう
いよいよ、面接対策の具体的な手法をお伝えします。この項目では、BOXで実際に使用している、面接で意識するといい会話のフレームワークと、話す内容を考えるための言語化のフレームワークを簡単にご紹介します。ここで紹介できるのはほんの一部なので、気になる方はぜひ一度お問い合わせください。
■会話のフレームワーク
そもそも、会話のフレームワークって聞き慣れないですよね。「回答のフレームワークじゃないの??」と言われることが多々あります。
「回答」ではなく「会話」を大事にするのは、人のことを本当に知ろうと思った時に一問一答だけで終われることなんてなく、その背景にあるストーリーや価値観、さらにその背景や取り巻く状況など、複合的なものから構成される状況まで理解して、初めて理解できるからです。むしろ、そこを聞かないで理解できることなんてたかが知れてる。
ただ、聞く側である面接官は熟練のプロフェッショナルだけだと思いますか?そんなはずはない。初めて面接を担当する人も、外注してる企業も中にはあるでしょう。
ただ、その中でいかにして最大のパフォーマンスを発揮できるかを考えるとシンプルです。言語化を進めて自分の魅力の素材を集め、伝え方のスキルを磨き、相手に合わせて伝える。それだけで、より相手の理解が進み、魅力的に感じてもらえる。ただそれだけです。
また、用意した「回答」を淡々と話すだけでは、シンプルに面接官はあなたのことを魅力的に思いません。相手やその場の雰囲気にあわせたセッションのような「会話」のなかで、あなたの魅力を伝えていく必要があるんです。
では早速、会話のフレームワークの超基本をご紹介します。ほとんどの面接は、以下の流れで進んでいきます。
①②は、質問に対する回答。相手やその場の雰囲気にあわせて内容や回答量を調整します。そして、面接では多くの場合、回答を深掘りするための質問がなされます。このやり取りが会話ですよね。コミュニケーション能力や思考力が試されます。
では、このように進んでいく面接で、とりあえず、これだけは守ってほしいことがあります。
それは「徹底的に結論から話す」ということ。結論から話さないとどうなるか、実際に見てもらったほうが早いと思うので、以下の動画をご覧ください。
わかりにくいですよね(笑)なので、面接では徹底的に結論から話すようにしてください。
そして、その後のあなたの話が魅力的であればあるほど、面接官はあなたに興味が湧いて、「なんで?」と深掘り質問をするようになるでしょう。
この深掘り質問には、そう考えるようになった具体的な原体験を答えましょう。
深掘り質問で聞かれているのは、あなたのもっている考えや価値観の「背景」。背景が聞かれるのは、面接官があなたの考えを理解するためです。このフレームワークの内容のうち、一部でも抜けてしまうと、面接官は背景をイメージできず、あなたの考えが理解できません。深掘り質問に答えられないと、思考する癖がないと捉えられることもあります。それだけで魅力が伝わりきらずお見送りになることが、本当に多々あるのです。
しかし、このフレームワークを前提に会話することで、意見・理由・背景というロジックが成り立つので、あなたの発言が面接官に伝わりやすくなります。逆に、このロジックが成り立たないと、あなたの発言からは信ぴょう性が失われます。ただ、このフレームワークを満たすことはただの大前提なので、実践と改善を繰り返して、自己理解を深め、より説得力のある会話ができるようになる必要があります。
■言語化のフレームワーク
前の項目では、面接本番で行う会話のフレームワークを紹介しました。しかし、そもそも会話をするためには、まず自己理解を深め、思考やその背景を「言語化」する必要があります。そのために、この項目では「言語化」のフレームワークをご紹介します。あともう少しだけお付き合いください!
BOXは「人間の思考が出来上がり、意思決定に至るまでの流れ」を以下のように捉えています。これがそのまま言語化のフレームワークとして活用できます。
この原体験→感情→思考→意思決定というサイクルのなかで、人の価値観や性格は構築されていきます。
そのため、自分の過去を遡って、何があって何を考えたのか、このフレームワークにあわせて辿っていけば、言語化は進んでいきます。正直、めちゃくちゃ時間がかかります。でも、取り組んだ分だけ自己理解が進み、言語化前と言語化後では人としての魅力は何倍にも高まります。
BOXでは、自己理解を徹底的にサポートします。1人では、どう進めていいか分からない、辛くて進まないという方はぜひ一度お話しましょう!
面接前に考えを深めておくべき質問リスト
面接対策いよいよ最後の項目です!
これまで、再三「回答を用意するな」とお伝えしてきましたが、それは「質問に答える準備をするな」ということではありません。自己PRや転職理由などはほとんどの面接で聞かれることになるので、言語化のフレームワークを通して考えを深めておく必要があります。
ただし、セリフは絶対に用意しないこと。事前にセリフを用意してしまうと、思考が固まってしまって、角度や抽象度を変えて質問をされた際に正確に答えるのが難しくなります。
あくまで、重要なのは自己理解を深めること。自己理解を深めることで、どんな聞かれ方をしても柔軟に答えられるようになります。それが面接対策の本質です。
いろんな記事で書かれているような「面接で聞かれる質問リスト」や「質問集」も、セリフを作るためではなく、自己理解を深めるために活用しましょう。質問に対して、意見・理由・背景までちゃんと答えられるか、「なぜ?」という深掘り質問にも対応できるか、客観的に考えてロジックが通っているかなどを考えていきます。自分だけでは気づけないことも多いので、家族や友達などに聞いてもらうのも効果的。そして、転職業界に精通した私たちエージェントに話すのは、より効果的だと思います!(笑)
面接に適さない表現(抽象度が高すぎる・他責的に聞こえるなどなど)も多くあるので、そこは対策を進めたり、フィードバックを受けたりするなかで調整していくことが大切です。
以下に、面接対策として最低限考えておくべき、「王道の問い」と「企業別に考えるべき問い」のリストを記載しておきます。ぜひ参考にしてください!(また、企業への逆質問も必ず用意するべきです。逆質問をどんなふうに考えればいいかを書こうとすると、あと8,000字必要なので、面談でお伝えします!)
BOX転職エージェントは、自己理解を深めるサポートを徹底的に行います。
こんな長い記事を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!お疲れさまでした!今回ご紹介したマインドセットを身につけ、フレームワークをもとに自己理解を深めていけば転職活動の成功、そして理想の未来に近づくはずです。
とはいえ、自分1人では言語化の限界もあります。友人の恋愛相談にのったときには客観的で冷静な意見や考えを伝えられますが、自分のこととなると盲目になっている経験はありませんか?そうなんです、言語化においても同じ状況になってしまいます。なので、客観的な立場からの適切な問いをもらい、表現を整理し、伝えたいことをまとめることが重要になります。
ということで、最後にBOXの紹介をさせてください。
私たちBOXは「すべての挑戦者が、意思と覚悟で可能性を広げ続ける世界を作る」をVISIONに、転職希望者・企業どちらにもフェアな、マッチング精度の高い転職支援を行っています。
スタートアップ企業について、様々な角度から企業を分析し、人事の方と密なコミュニケーションを取り続けることで、どんな人物を求めているかを解像度高く把握しています。また、コーチングのノウハウを会得したメンバーが、平均で10回ほどのキャリア面談を実施。この記事で紹介したようなフレームワークを使いながら自己理解を深めるサポートを徹底的に行います。
その結果、一般的な書類選考の通過率は約30%、面接からの内定率も30〜50%程度と言われているなか、BOXを利用された方の書類選考率は74.3%、内定獲得率は72.7%と一般的な通過率と比べて高くなっています(2023年現在)。
あなたが納得感をもってキャリアを選択できるよう、私たちは全力で支援します。転職を検討している方、実現したい理想の将来がある方、キャリアに悩んでいる方は、ぜひ一度お話しましょう!