「課題は“感覚の言語化”」突然はじまった転職活動を成功に導いた面接対策とは
面接で求められる「言語化」。とくに転職活動では、これまでの経験やスキルのほか、入社動機、キャリアビジョンなどあらゆることの言語化が求められます。
しかし、どのように言語化を進めればいいのか、そもそも何から考えるべきなのか悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。
そこで今回は、第一志望の企業に転職された増田さんにインタビュー。「自分は根っからの感覚派だった」と話す増田さんが、どうやって言語化を進めたのか。SEVENRICH GROUP転職エージェント(以下、SRG転職エージェント)の牧野と行った面接対策・転職活動についてお聞きしました。
事業撤退からはじまった転職活動
——まず、増田さんが前職から転職しようと思った理由を教えてください
増田:かなり特殊な例だと思うのですが、前に勤めていた外資系企業が日本から急に撤退してしまって……。それで、自動的に転職活動をはじめることになりました。
——なんと……それではあまり転職の準備もできていなかったのですか?
増田:はい。自己分析も会社選びもあまりできていなかったので、まずはエージェントや企業からスカウトしてもらえる大手の転職サイトに登録しました。サイトでは本当にたくさんのエージェントから「うちを利用しませんか?」とお声がけをいただいたのですが、最終的にはSRG転職エージェントの牧野さんとほかのエージェントのお二人にお願いして、転職活動をスタートしました。
——なぜ、牧野を選んだのでしょうか?
増田:転職支援の実績があって信頼感があったのも理由のひとつです。でも1番は、いい人そうだったことですね。
牧野さんは、初回面談ですごい褒めてくれたんです。「いいっすね〜」「めっちゃいいっすね〜」って(笑)。ほかのエージェントの方のなかには、最初から大量にアドバイスをくれる人もいたんですけど、少し疲れてしまうな〜と私は思って。褒めてくれる人のほうが転職活動を続けるモチベーションが保てるんじゃないかと考えました。
それに1時間半くらいの面談で、いままでの振り返りから企業紹介、今後の流れの説明、次の面談日程の調整、次回までに作成する職務経歴書の書き方の解説まで行ってもらえたんです。それが、とてもスムーズで。
仕事も信頼できるし、笑い方が豪快でいい人そうだし、初回面談から面談と思えないくらい楽しかったので、牧野さんにお願いすることにしました。
——増田さんの第一印象はどうでしたか?
牧野:初回面談はZoomだったのですが、画面越しにもわかるくらい明るくて、100%いい人だなと思いましたね。身近な人たちの力になりたいという話もしてくれて、純粋に愛が強い人だなと。
スキル面は、正直、何かの経験が長かったり、専門性の高いスキルを持っていたりということはなかったのですが、話を聞いて「推進力」という強みを持っている人だと感じました。
増田さんは前職では営業として働いていたのですが、競合含め誰も開拓できなかった会社に自分自身で考えた企画を持ち込んで、大規模なプロジェクトの実行まで自分で行ったんです。それは会社にとって大きな前例となる、その後の事業全体へインパクトを与えられるようなプロジェクトでした。上司や必要な人員を巻き込み、0から企画を作り推進していったこの経験から、高い推進力をお持ちだと感じましたね。
その強みをちゃんと伝えることができれば、どんな会社にでもいけるし、どこにいっても上手くいくだろうなと思っていました。
——反対に、増田さんの課題だと感じた点はありましたか?
牧野:よくもわるくも直感型であることですね。行動力・推進力がある一方で、その動機など自分の感情や思いを言語化するのが苦手なように感じました。そこが今回の転職活動の壁になると考えていました。
だから、増田さんの転職支援では「感覚の言語化」を目指してさまざまなアプローチを行いましたね。
面接対策で、として必要な「言語化」はセリフを覚えることではない
——おふたりが行った面接対策の内容を教えてください。
牧野:SRG転職エージェントの面接対策では「面接で話すセリフを準備すること」ではなくて、「原体験に紐付く思考の整理と言語化による自己理解」が重要だと考えています。
なぜなら、そもそも面接で聞かれることを完全に予想して言語化し、答えを用意するのは無理だからです。たとえば、キャリアについて聞く質問ひとつとっても、
と聞く人によって抽象度がさまざまなんです。
事前にセリフを用意してしまうと、思考が固まってしまって、抽象度が異なる質問をされた際に正確に答えるのが難しくなります。ひとつのテーマに関して、抽象度のレベルはほぼ無限にあるので、これはかなりリスクが高い。でも、自己理解を深め、言語化する練習をしておけば、抽象・具体のどちらでも考えられるようになり、どんな質問にも対応できます。
増田さんの場合でも、増田さんご自身のことをしっかりと言語化し認識していく作業を行いました。
——どのように自己理解を深めていったのですか?
増田:以下のフレームワークを使って、自己分析・言語化を進めていきました。牧野さんから、「書き方が思考の方向を決めるから、しっかりと整えられたフレームを使うことが大事」と言われて。進めていくうちに、私もフレームワークの効果を実感していきました。
増田:このフレームワークを使いながら、志望理由や転職の軸、キャリアビジョン、自分の原体験などをいろんな抽象度で考え、言語化していきました。
自分の感情や理想について、考えて言葉にすることがあまりなかったので、最初は大変でした。でも、一人で考えていくのではなくて、牧野さんと何回も面談するなかで進められたので、次第に整理できたと思います。型から教えてくれて、実際に言語化するところまでサポートしてくれたのが嬉しかったですね。
牧野:僕も直感で動く感覚的なタイプなので、辛さや課題がめっちゃわかるんです。直感型の人が最初から自分の頭だけで考えようとすると、抽象的な表現に留まってしまい、具体性のある内容に落とし込めない。ずっとフワフワしたアウトプットのままになるんですよね。
でも、誰かから問いを投げられて、一個一個整理していったら、ちゃんと言語化できるんですよ。だから、フレームワークを渡して「はい、終わり」ではなくて、何度でも面談して面接対策をするようにしています。
面接で感覚だけで話しても、相手に伝わらない。
——牧野との面談のなかで、印象的だったことはありますか?
増田:牧野さんから一度だけ、厳しく言われたことがあるんです。
言語化が辛くて、準備があまりできずに面談してもらったことがあって。その面談では、私の準備が足りないから対策もぜんぜん進まなかったんですね。
そのとき、牧野さんから言われたのが「増田さんは感覚だけで話していることが多い。そのままだと増田さんの意図や想いが面接時に正確に伝わらない」。
「自分ではなんとなく理解できているからいいが、面接では相手に明確に自分の考えを伝えなければいけない。伝わらないのは、伝える側の責任。せっかく裏側には明確な想いがあるのに、それを伝えられないのは勿体なさすぎる。これまでやってきたことがないから苦労すると思うが、転職活動だけでなく、増田さんの今後の人生のためにできるようになっておいた方がいい」という言葉でした。
ずっと親身でいてくれた牧野さんからそう言われて、「ちゃんとやらなきゃ」って心から思えたんですよね。明らかに私のためを思って言ってくれたことが伝わったので。
牧野:その面談のことは僕もすごく覚えています。第一志望の会社の面接を控えているときでしたね。
僕は増田さんと話している時間が長いから、増田さんの魅力を分かっています。何ができるかも、どのくらい魅力的な人かも知っています。
でも、面接官と話せるのは、1時間程度。その短い時間のなかで、増田さんの魅力を伝えるには、感覚的で抽象的な表現を、原体験の伴う具体的な内容に言語化していくしかないと思いました。
それまでも自己理解を深めていっていたのですが、正直、言語化が上手く進んでいない部分もあって。その課題を認識しないままだと、せっかく強い想いで受けている1回きりのチャンスを逃して間違いなく後悔すると思って、厳しめに伝えました。
牧野:でも、想像以上にそこから増田さんがめちゃくちゃ変わったので驚きました。言語化の量も格段に増えて思考も深くなっていて。
増田:うれしい!進め方をいろいろ工夫してみたんですよね。
たとえば、牧野さんから「〇と▲の経験について、原体験を言語化して整理しよう」という宿題をもらったときには、一旦〇だけ言語化して、ラフのような形で牧野さんにお渡しして。それでフィードバックをもらってから、▲にも取り組むようにしたりとか。
牧野さんの期待を超えたくて、自分のなかの精一杯で頑張っていました。
牧野:転職活動を通して、増田さんは本当に変わっていきましたよね。もともとの明るく素敵な人柄はそのままに、ビジネスマンとしてレベルが1つ上がり、感覚だけでなく説得力のある論理的な思考が磨かれたと思います。
感覚を自分自身で理解できたうえで言語化して、ちゃんと相手に伝えられるっていう状態まで高められたのが本当にすごいなと。直感を言語化できるようになったことで、転職活動も成功しましたし、意思も強くなったように思います。
増田:転職の面接でも、牧野さんと行ってきた言語化がすごく活きたんですよね。面接で聞かれたことのほとんどにスムーズに答えることができて、言語化はしんどかったけど、面接本番は楽でした(笑)
「理想の未来が叶う場所」が見つかれば何でもいい
——SRG転職エージェントの特徴だと思う点を教えてください。
増田:転職希望者とエージェント、という立場ではなくて、一人の人としてフラットに接してくれることだと思います。
面談内容もスケジュールの立て方も、リードしてくれつつも私の希望を1番に考えてくれて。これは冷たく聞こえるかも知れませんが、やるかやらないかも私次第で。でも、やるんだったら全力で付き合いますよというサポートでした。何十回も面談したり、面談以外でもメッセージでずっと相談したりと、本当に最初から最後まで伴走してくれたと感じています。
ほかのエージェントだと、初回面談はがっつり行ってくれるけど、それ以降はメールと電話のやりとりだけというケースもあったので、そこはSRG転職エージェントの特徴かなって。
あと、本当に「私のことを考えてくれているんだ」と思ったエピソードもあって。
——どんなエピソードでしょうか?
増田:牧野さんは、ほかのエージェントから受けた企業の結果も気にして応援してくれていたんですよ。
面接日程をすべて把握していて、面接のまえには「頑張ってください」「お疲れ様でした」とメッセージがくるんです。
優しすぎるなと思って、最初は「これはどういう意図で……?」と怪しんでいたんですけど(笑)
増田:でも、選考が進むごとに褒めてくれて、「そこの会社も●●がいいですよね」と情報を教えてくれることもあって、本当に応援してくれているんだな〜と思ったんです。
ほかのエージェントの方と話すときは、「これは別のエージェントから受けている企業のことだしな……」と思ったりして話せないことも多かったんですけど、牧野さんは「私の転職が成功するために全部応援!」っていう感じだったので、転職活動にまつわることを一括してすべて相談できたので、すごく話しやすかったですね。
牧野:よかった。これはすごく理想論だと思うのですが、「目の前の人の理想の未来が叶う場所」が見つかれば何でもいいと考えているんですよね。
もちろん、僕が紹介した企業を選んでくれたらいいなとは思っていますが、その人の理想の人生を実現できるかどうかがすべての前提になるというか。
そうじゃないと、転職する意味がないし、その人の転職活動を支えるパートナーになりきれないと思うんです。自分たちの利益だけを考えて、企業紹介やサポートをすると変なかけひきが生まれちゃって、それが気持ち悪いし、エージェントとしてあるべき価値提供ではないと僕は思ってしまう。
だから、転職活動全体、ひいては増田さんの人生全体をみて、どの企業がベストなのかを追求するようにしていましたね。
増田:じつは、転職活動の終盤くらいには、絶対に牧野さんからの紹介で転職したいと思っていました。もう一つのエージェントで選考を進んでいた企業があったんですけど、牧野さんから紹介してもらって受け直したらさすがにだめかな〜って思ったり。さすがにだめだなと思って、牧野さんには言わなかったですけど(笑)
もし、また転職するとしても牧野さんと
——最後に、転職活動を終えられて、感じていることを教えてください。
増田:自立できた転職期間だったなと思います。
牧野さんとの面談を通して、自分の理想の未来といまの現状を認識できて、そのために何が必要か、これからどんな道をたどっていくのかを考えることができました。考え方と言葉にする方法が知れて、自分の未来を考えるのが楽しくなりました。
牧野さんから、思考のフォーマットや言語化に対する姿勢をぜんぶ教えてもらえたのも大きくて。いまはまったく考えていませんが、もし、また転職することがあっても今度は一人でできちゃうなって思います。
でも、それでもまた、牧野さんと一緒にやりたいって思います。そう思えるような牧野さんと出会えたことが、本当に嬉しいなと思います。
牧野:面と向かって褒められることなんてなかなかないので、ソワソワします(笑)
ありがとうございます。増田さんは本当に素敵な人なので、その増田さんらしさを忘れずに、自分はどうしたいのか、どうしたら幸せなのかをこれからも考えて、理想の実現のためにバリバリ頑張っていってほしいなと思います。
ずっと応援しています!
SRG転職エージェントは、あなたの理想の将来を考えて転職支援を行います
私たちSRG転職エージェントが大切にしているのは、転職エージェントと求職者という関係性ではなく、人と人で「パートナー」として転職をサポートすること。
あなたが納得感をもってキャリアを選択できるよう、私たちは全力で支援します。転職を検討している方、実現したい理想の将来がある方、キャリアに悩んでいる方は、ぜひ一度お話しましょう。お手伝いできることがあるかもしれません。
SEVENRICH GROUP転職エージェントについて知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。私たちの転職エージェントとしての強みや大事にしている価値観、所属メンバーをご紹介します。