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「転職で人生が変わった」。1年未満でメンバーからリーダーへステップアップしたタイミー・笹原さんの話

キャリアアップしたいのに、ポジションが空かない――。成熟企業で働く人の中には、このような課題を抱えて転職を決意する人もいます。

今回取材した株式会社Timee(以下、タイミー)の笹原さんは、ペット用保険の会社で営業として成果を残し、営業成績全国1位を獲得。営業のプレイヤーとしては順風満帆ともいえる日々を送っていました。しかし、将来のためにマネジメントをしたいと決意。大好きだった仕事を辞め、BOXのエージェント棚橋とともに転職活動を進めることになります。

今回の記事では、笹原さんがタイミーに入社するまでの経緯と、希望していたマネジメント職についてからのことを伺いました。

左:株式会社タイミー マーケット推進部リーダー・笹原佑さん
右:株式会社BOX キャリアエージェント 棚橋佑梨彩

自分のキャリアと向き合ったとき、マネジメント経験が必要だと思った

――初めに、笹原さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

笹原:大学卒業後、新卒で内装工事を行う会社に入りました。その後初めての転職で、「動物が好き」という理由からペットの保険会社に入社。ペットショップ向けの代理店営業を4年間担当していました。

――転職のきっかけは?

笹原:前職の仕事そのものはやりがいがあって好きでした。入社直後を除いてはずっと目標も達成していましたし、全国1位の成績を収めた月もありました。ただ、ペット保険という商材はかなりニッチだったため、もっと影響力のある商材で自分の力を試してみたいと思うようになったんですよね。

また、自分のキャリアについて考えたときにも、そろそろマネジメント経験を積んでおいたほうがいいと考えるようになりました。前職では成果を上げても評価やポジションに反映されることがなかったので、どれだけ売上を伸ばしてもプレイヤーとしてキャリアを積んでいくしか選択肢がなさそうで…。4年勤務したタイミングで転職を決めました。

――なぜ棚橋をエージェントとして選んでくれたのですか?

笹原:1回目の転職活動では、エージェントは使わず自己応募で転職先を決めました。キャリアの棚卸や将来やりたいことときちんと向き合わず「動物が好きだから」というシンプルな理由で転職先を決めてしまったので、正直後悔していたんですよね。今回の転職ではエージェントにお願いしよう!ということだけは前もって決めていました。

その中で棚橋さんを選んだのは、実はたまたま。スカウトメールをたくさんもらったのですが、自分の人生に寄り添ってくれそうな優しい方だなという印象で、選ばせてもらいました。

棚橋:良かった、わたし、優しそうに見えていたんですね(笑)。

重視したのは、2~3年でマネジメント経験ができる環境かどうか

――転職活動時、大切にしていたことはなんですか?

笹原:今回の転職活動で重要視していたことは大きく3つあります。1つは、自分がプレイヤーとして成長できる環境かどうか。もう1つは、評価制度。最後の1つが、2~3年でマネジメント経験ができる可能性があるかどうか。プラスアルファの観点として、会社の風土が自分に合いそうだったら嬉しいなと思っていました。

棚橋:評価制度があってキャリアアップができるって実は意外と塩梅が難しくて。たとえば、シード~アーリーのスタートアップだと評価制度のない企業も多く、一方成熟しきってしまっている企業だとなかなかポジションが空かず、スピード感を持った昇進は実現しにくい。

笹原さんの希望に沿うためには、「スタートアップ・ベンチャーでキャリアアップが見込めるけれど、評価制度が整っている」という絶妙なフェーズの企業を見つける必要がありました。タイミーはその希望にぴったりだったんですが、他に紹介したのも同じようなフェーズ・規模感の会社でしたよね。

笹原:そうですね。最初に企業をご紹介いただいたとき、実はTHE MODEL型の営業スタイルなんて知らなくて、棚橋さんがまとめていたシートを何度も読むところからスタートしました。

ある程度SaaSビジネスや営業スタイルを理解したうえで紹介いただいたのが、約10社。中でもタイミーに惹かれたのは、大量採用をしているタイミングだったからです。とは言っても「たくさん採っているから自分も採用されるだろう」と考えたわけではなく、「今これだけ事業が拡大したくさん採用しているのだから、いずれマネジメントのできる人間が必要になるだろう。自分がそのポジションに入り込める可能性があるかもしれない」と思ったからでした。

また、インサイドセールスの業務内容が自分のやりたいことに近かったのも、タイミーを志望した理由のひとつでした。前職の営業先は既存と新規どちらもあって、多くのメンバーが既存のルート営業をしたがる中で、僕は新規開拓に楽しさを見出していました。

タイミーのインサイドセールスは、自らリストを作り、架電やダイレクトメールを通して新規営業をする仕事。タイミーには自分がモチベーションを感じられる仕事がある!と思ったのも決め手でした。

棚橋:人がいい、っていうのも言っていましたよね。

笹原:そうですね。2度の面接の中で、人事、上長になる人と話をしたのですが、なんとなくフィーリングが合いそうだと思いました。

棚橋:そのフィードバック、実はタイミー側からももらっていたんですよね。最終面接が終わった後に「笹原さんめっちゃよかったです、求めていたのはこういう人です!」って。

タイミーって、一見若くて「やっていき!いぇい!」ってテンションの人が多いって思われがちなんですよ。でもインサイドセールスには、内に秘める青い炎タイプの人が多くて。「やります!」「頑張ります!」って宣言する赤い炎タイプの方が組織では目立ちやすいですが、インサイドセールスには、何も言わないけれど「絶対に負けない」って思っている人が多い。笹原さんは絶対にそういうタイプだから、うちにぴったりです!って。

笹原:そうなんだ、初めて聞きました(笑)。そんな風に思ってもらっていたなんて嬉しいですね。

――入社時からマネジメントができるポジションを希望していたのですか?

笹原:僕自身は2~3年後にはマネジメントをしていたいと思っていたのですが、タイミー側からは「可能性としてひとつ」くらいに言われていましたね。

成果が出ず、もがき続けた3ヶ月間

――入社後はどのような業務を担当していますか。

笹原:インサイドセールスとして、リード顧客の獲得を行っています。その会社がタイミーを使うことによってどのように理想の未来を叶えられるのかをお伝えし、商談を獲得するまでが仕事です。

でも、入社当初はまったく成果が出なくて。しかも「惜しい」とかじゃなく、ゴリゴリの未達。いかに自分に営業としての能力が足りていないかを痛感させられました。

――でも、前職もtoBの営業、かつ新規営業をされていたんですよね?

笹原:タイミーに入社してから気づいたんですが、前職での僕は完全にノリで営業していたんですよね。営業の方法を誰かに教わったわけでもなく、完全に我流。その場の雰囲気で受注できてしまっていたので、手法を言語化するきっかけもなく、振り返るタイミングもなく、営業を科学したことが無かったんです。

一方で、タイミーの営業はすごくロジカル。さまざまな角度からヒアリングをしたうえで、示唆を示したり・質問をしたりしながら商談につなげます。タイミーでそうやって働くメンバーの姿を見て初めて、これまでの自分の営業がノリでしかなかったと気づかされました。

――タイミーには組織としてノウハウが蓄積されているんですか?

笹原:タイミーもスタートアップなので、「これが勝ち筋だ」というノウハウがすべて蓄積・共有されているわけではありません。でも、「営業を科学しよう」という意識は強いですし、そのためにABテストを繰り返す文化もあります。

タイミーのインサイドセールスは電話を掛けるリストも自分で作るのですが、どんな会社をリストアップすればいいのか、どんなスクリプトで話せばいいのかなどは、グループ内で模索し、知見を共有しながら進めています。

棚橋:ノウハウがすべてあるわけではないところも、ある種強みだと言えそうですよね。答えが無い状態の中、自分で仮説検証を繰り返すからこそ、成長につながるというか。

笹原:そうなんですよ。整いすぎてしまっていると、結局前職の僕みたいな営業マンが生まれることになる。自分で泥臭く動いて答えを見つけようとするからこそ、成長できると思っています。

――先ほど「入社してしばらくは成果が出なかった」とおっしゃっていましたが、どこかのタイミングでブレイクスルーしたんですか?

笹原:前職で未達が続いたことなんてなかったのに、3ヶ月全く結果が出ませんでした。同時期入社の他のメンバーと比べては「まじでやばい」、と焦りと不安を募らせる毎日でしたね。

変化があったのは、入社して4ヶ月目に入った2024年の4月。急に成果が出るようになって、そこからはV字回復するかのようにどんどん成果が上がっていきました。

――どんな変化があったんですか?

笹原:それまでの僕は、商談の数にばかり目がいっていました。だから営業の仕方も「絶対使えると思うんで行きましょう!」みたいな感じで…(笑)。今振り返ると恥ずかしいですが、前職でノリの営業をしてしまっていたので、その方法しか知らなかったんですよね。

あるときから、ただ数を追うのではなく「適切な企業の商談を取る」にマインドを変えました。商談をするのに適切な企業かどうかを見極めるためには、ヒアリング項目を増やさなければいけないし、必然的に質問の粒度も細かくなっていきます。そうすると、お客さまにとっての壁打ちの“壁”になれて一緒に課題解決に迎えるし、話す中で自然に「タイミーが必要かもしれない」と思ってもらえることもあるんですよね。

加えて、架電リストを作る段階から能動的に手に入れられる情報を網羅するようにし、「こういうところが課題に思えますがどうですか?」と投げかけるようにしました。すると、話の中で潜在的に課題になっている部分が抽出できる。その上で「タイミーによって何が解決できるのか」を伝え、商談につなげていきました。

――本当に、営業を“科学”しながら成果に結びつけていったのですね。結果的に入社1年未満でリーダーに抜擢されています。ご自身のどんな部分が評価されたと思いますか?

笹原:やっぱり、人一倍もがいたからじゃないですかね。昇進の話をもらったとき、上長に「自分の失敗体験の話ができる人は今のインサイドセールスにはいないから」と言われたのを覚えています。

あとは、プレイヤーとして成果がでるようになってきたタイミングで、チームやグループのことにも目が向くようになってきて。自分のためではなく組織のために他のことにもチャレンジしたいと伝えていたので、リーダー昇進への内示をもらったときも大きな驚きはありませんでした。

棚橋:正直わたしは、笹原さんがまさか1年でリーダーになるなんて思っていなかったので、驚きましたね。でも、自分がご紹介した方がこんな躍進を遂げてくれていて、本当に誇らしいです!

インサイドセールスのマネージャーの背中を追いかけたい

――リーダーになって約3ヶ月。実際のお仕事はいかがですか?

笹原:やっぱり大変ですね。タイミーに入社してすぐのころに苦労していたのと同じように、リーダーになりたてのときも全然うまくいかなくて。チームの結果が思うように出ず、俺がなんとかしなきゃ!って遅くまで残る日もたくさんありました。

棚橋:わたし、笹原さんから「リーダーになりました」って連絡をもらって、すぐ「おめでとう!」って返信したんですが、その後全然返ってこなかったんですよ。いつも即レスの笹原さんだから、何かあったんじゃないかと心配していたんですが、後から聞いたらリーダーになった直後、ものすごく大変だったそうで……。

笹原:そうそう、すごく大変で余裕がなかったんですよね(笑)。3ヶ月経った今も、自分にリーダーは向いてないんじゃないかと思う瞬間もすごく多いです。

棚橋:どういうところでそう思うんですか?

笹原:リーダーになる前は、自分のKPIにだけ向き合っていればよかったじゃないですか?でも今はチームの数字に責任を持たなければならないし、一人ひとりの「タイミーでどうなっていきたいか」というWillと、組織としてやらなければならないことをすり合わせながら仕事を進めなければならないんですよね。

誰かに何かを依頼するときも、ただやってほしいから、ではなく、こんなスキルを獲得してほしいから任せる…と、その人の未来まで考えなければならない。プレイヤーのときとは違った種類の大変さを感じながら働いています。

棚橋:なんでそんな状況の中でも頑張れるんですか?

笹原:僕にとってのロールモデルは、インサイドセールスのマネージャーのハヤブサさん(社内での呼び名)。インサイドのみんなは「ハヤブサさんが言っていることをやれば間違いない」という共通認識を持っていて、皆からもすごく尊敬されています。僕自身もハヤブサさんのようになりたいと思っているので、それが原動力になっているかもしれません。

――ハヤブサさんのどんなところを尊敬していますか?

笹原:コーチングが上手いところかなぁ。僕は今、メンバーに対してコーチングよりティーチング的なコミュニケーションを取ることのほうが多いんです。でもハヤブサさんはすごくコーチングがうまくて、ただ指導するだけではなく、コミュニケーションを通して上手く導きながら、本人をモチベートしている。レベルが高すぎて果たして自分にできるのか?とも思うのですが、ハヤブサさんのようになれたらいいなと思っています。

棚橋:実はハヤブサさんもBOXを利用してタイミーに転職してくださっていて、入社時のレイヤーから一段階上に上がられた方なんですよね。わたし自身もハヤブサさんと飲みに行ったり、笹原さんのお話をしていたりと仲良くしていたので、笹原さんがハヤブサさんを尊敬していて、ハヤブサさんを目指したいと言っているのは、すごく嬉しいです。

――タイミーに入社して、笹原さんの人生はどんな風に変わりましたか?

笹原:人生の選択肢が増えて、自分の可能性が広がったと思います。前職で営業として働いていたときは、なんとなくこのままプレイヤーを続けるのかなと思っていたし、マネジメントにチャレンジしてみたいけどきっと向いていないし、と踏み出すきっかけを見つけられずにいました。

でもタイミーに転職して、1年足らずでマネジメントをやらせてもらえたことで初めて、マネジメントを仕事としてやっていくのも可能性としてありかもしれないと思うようになりました。むしろ、はっきりと「やりたい」と思っているかもしれません。

ハヤブサさんのようなマネージャーになる、と今の僕が言うのはおこがましいし、難しいかもしれませんが、これからもハヤブサさんを目指して頑張っていこうと思います。

棚橋:ハヤブサさんの「バトンツナギ」の相手として、頑張ってください!応援してます!

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