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私たちは何を鍛えるべきか? ビジネスパーソンが身に付けておきたい3つのスキル

こんにちは、SEVENRICH GROUP転職支援/スタートアップ人事支援事業部マネージャーの角田です。スタートアップ企業に特化した転職支援を行っています。

人材業界を徹底的に分析し、多くの経営者の方と話し、事業部単位で月に数百人もの転職活動をサポートするなかで、今後のビジネスにおいて必要不可欠であり誰もが鍛えるべきスキルが見えてきました。

今日のnoteでは、そのスキルとは何か、どうやって身に付けていくのかをお話します。

2020年代に起きる社会変化

まず、いまの社会がどのような状態なのか把握しなければなりません。社会状況によって必要とされるスキルは変化するためです。

2020年代は、コロナ禍による「生活の変化」、ブロックチェーン、AI、VRといった「テクノロジーの変化」という過去十年に類を見ない、大きな変化が重なるタイミングです。向こう10年以内にインターネット登場に匹敵するような大きなイノベーションが生まれ、社会の変化はさらに加速するでしょう。

「変化」は積み重なるほど、そのうねりは大きくなります。こうして祖父母の世代では何十年もかかったような変化が、たった1年で起きるようになってきました。

ここ数年の社会を見ても、明らかにイノベーション→既存市場・技術の破壊→新規市場・技術の浸透のサイクルが早まっています。資本主義社会である以上、このサイクルは加速し続けます。

では、この社会状況のなか、どのようなスキルが必要になるのか。その説明をする前に、まず、今後どのようなスキルが価値を無くすのか考えておきましょう。

専門性だけを磨く危うさ

ひとつの分野/スキルを一定まで極めると、それは「専門性」と呼ばれるようになります。

公認会計士や弁護士などと専門性を保証する資格もあり、その資格を保有していれば食いっぱぐれないという時代もありました。いまの時代においても、「専門性が重要」だと謳われています。

しかし、2020年代以降、「専門性」を磨くことに囚われるのは大きなリスクです。なぜなら、必死で磨いた専門性の価値がいつ失われてもおかしくないから。

その理由は、これから頻発していくであろうイノベーションにあります。

人材不足が社会的な課題とされている分野では、盛んにAIの研究やツールの開発が行われています。とくに、会計士や弁護士のほか、マーケティング、エンジニアリングなど専門性の高い領域では、その深刻な人材不足を担おうと研究が進められ、新しいツールが日々生み出されています。

そして、いつか社会全体に普及する規模のイノベーションが起きるでしょう。イノベーションは、従来の常識を変えます。既存の市場構造を破壊します。過去のスキル・経験の蓄積である専門性に対するニーズは減少し、最悪の場合、価値を失うでしょう。すでに翻訳やコピーライティング、マーケティングなどさまざまな分野で精度の高いAIツールが人の代わりを担い始めています。

こうしたテクノロジーによる仕事の略奪が、どんな分野においても起こりうるのが、これからの時代。だから、専門性を磨くことに囚われるのは危険なのです。

では、そんな激動の時代を生き抜くために、どのスキルを磨くべきなのか。私は、ソフトスキルの習得こそ何よりも優先すべきことだと考えています。

これからの時代に必要な3つのスキル

ここでいうソフトスキルとは、言うなれば「人間としての器」。その器の強度・大きさを決めるのは、以下3つの力だと考えています。

・受容力
・解釈力
・精神力

この3つのスキルを身に付け、器を鍛えた人はどんな状況でも未来でも活躍できるでしょう。変化が連続する激動の時代においても、その変化を楽しむことができるはずです。

受容力・解釈力

人はそれぞれ考え方も違えば、大切にしている価値観も違います。異なる環境で異なる人生を歩んできたのだから。

受容力は、そんな異なる考え方や意見、価値観を受け止めるスキル。あるいは出来事に対して判断を保留する能力。直感的な肯定も否定も避け、1つの意見として物事として受容するという姿勢です。

学校教育に由来しますが、私たちは自分が持っている1つのものさしですぐに良い/悪いを判断してしまう傾向にあります。そのものさしは、偏差値であったり、外見だったり、論理性であったり、あるいはセンスであったりと人によってさまざまですが、問題は持っているものさしの少なさ。

この世のあらゆる思想や出来事は、1つの側面から良い/悪いを判断することはできません。どんなものにも、多様な側面があり、良い/悪いは個人や集団の状況次第で変化します。

だから、まずはそのものを受容することが大切。そしてその場や状況にあったものさしを使って「解釈」しなければなりません。

たとえば、何か不運な出来事が起きたとき。「辛さ」というものさしだけを使って直感的にネガティブに反応し、落ち込み続ける人。「経験」というものさしを使って、能動的にポジティブに解釈し、人生のエネルギーに変換する人。どちらの人に、魅力を感じますか?

また、誰かに理不尽とも思えることを言われたとき。ただ反応し、怒る人。一歩進んで受容し、相手の背景や価値観を考えたうえで、適切に自分の意見を伝える人。どちらの人のほうが素敵でしょうか?

一旦受容したものは、解釈次第でどうにでもできます。人は不条理な出来事や異なる価値観にぶつかったとき、

・「反応→行動」
・「受容→解釈→行動」

という2つのプロセスを選べます。ただ反応するだけでは状況は変わりません。器は広がりません。一度受け止め解釈することで、その先の選択の幅が広がります。そして人生は、選択の連続が作り上げるものです。

人の直感はネガティブな方向に働きやすいもの。ネガティブなものから人は逃げたり、目をそらしたりします。逃げることも時には必要ですが、逃げるだけでは、あなたが行きたいと考える目的地にはたどり着けません。だから、ポジティブに解釈し、自分で行き先をコントロールする必要があるのです。

まず意思を持って、事実や異なる価値観を受容する。そしてネガティブに考えそうになる思考をポジティブに解釈する。そうして選んだ行動は、その先の人生さえも変えるはずです。

精神力

精神力。最近では少し敬遠されている言葉です。もちろん、不条理や理不尽を受け止め続ける必要はありません。そこは、確実に社会と環境が変わるべきポイントです。

しかし、まだ社会には不条理や理不尽が溢れているのも事実。美しい場所だけではないのも事実です。

また、最初に述べたように、世界はすごいスピードで勝手に進んでいます。小さな存在である、私たちを置き去りにして。

世界に置いていかれるとき、私たちは必然的に不条理や理不尽さと出会います。ひどくストレスに感じ苦しく思うでしょうが、ここで目を背けては不条理に対して受動的な生き方しかできないようになります。この不条理と戦うにせよ、違う道を見つけるにせよ、私たちには「向き合う」ことが求められるのです。私達はこの社会と向き合いながら歩いていくしかない。

最近は、「自分らしく」「自由に」といった言葉が1人歩きしています。しかし、努力せずにこれらを実現できる人はいません。多くの人が、戦いながら「自分らしさ」と「自由」を獲得していきます。

人間としての器を磨くには

自分が行きたい人生を歩むには、受容力と解釈力、そして精神力のソフトスキルが前提となります。専門性などのハードスキルはその上に積み上がるもの。不条理と理不尽が付きまとう社会を歩んでいく得策は、ソフトスキル=人間としての器の強化です。

これらのスキルは、実際に使えば使うだけ成長していくもの。日々、自らが直面する不条理と向き合って、受容し解釈し続けてください。成長が実感できるようになるまでは、異常な時間、過剰な負担がかかるはず。でも、だからこそソフトスキルが身についたときに見えるのは、ほとんどの人がたどり着くことのない境地です。その場所でしか出会えない人たちもいます。

社会の変化に受動的に流されながら生きていきたいか、能動的に変化を作り出して、利用して生きたいか。そこに立ち返って、自分がいま何をすべきなのか考え、選択してみてください。

〈今回のまとめ〉
・2020年代は激動の時代。社会を大きく変えるイノベーションが起き、既存市場を破壊する
・社会の課題である「専門性」不足は、AIなどのイノベーションで解決されると予測される。そうなれば、専門性の価値は低くなる
・激動の時代の変化を楽しむには、ソフトスキル=人間としての器を磨くことが必要
・ソフトスキルのなかでも重要なのが、受容力・解釈力・精神力の3つ。不条理・理不尽と向き合い、受容し解釈し、選択することができる
・ソフトスキルを磨くには、使い続けるしかない。どんな生き方をしたいか考え、選択していこう

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