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元人事・元CAがHR Enablement事業部に来た理由

求職者の母集団形成、書類選考や面接の代行など、採用関連業務をプロに委託することが当たり前になりつつある昨今。人事業務のアウトソーシング市場が拡大しています。

画像引用:株式会社矢野経済研究所「人事・総務関連業務アウトソーシング市場に関する調査を実施(2024年)

BOXでは、クライアントの採用業務の代行はもちろん、それに留まらない、「成果を最大化するためのHRチーム作り」をサポートするため、HR Enablement事業を展開しています。

2022年より、人材紹介事業部のクライアント限定でサービス提供を開始していたHR Enablement事業部でしたが、今夏、新たに強力なメンバーがジョインし、サービス提供範囲を拡大。本noteでは、HR領域での経験が豊富な海老沢と橋爪がなぜHR Enablement(HRE)に注力するのか、その理由やモチベーションを聞きました。

海老沢 恒太(えびさわ こうた)・写真右
国士舘大学卒業後、大手人材企業の転職エージェント事業に新卒入社。3年半で80社、250名の転職支援を経験した後、株式会社Speeeの中途採用部にジョイン。年間100名採用計画におけるリクルーティング業務を担いながら、事業部毎の中期採用戦略やマーケティング戦略にも従事。大手人材企業での採用コンサルタント経験、事業会社の人事採用経験、キャリアコンサルタントとしてスタートアップ/上場企業の採用支援を行いたいと考え、SEVENRICH GROUPの採用支援事業部(現・株式会社BOX)にジョイン。

橋爪 達生(はしづめ たつき)・写真左
早稲田大学卒業後、新卒でNHK関連団体に就職し、その後大手人材企業へ転職。東京をはじめ北関東・北陸・四国のリテール~中小企業様に対して、採用課題を解決する為の企画営業を行う。多くの企業の人材課題を解決していく中で、求職者の立場になり、1人1人の人生を充実させる為のキャリアサポートをしていきたいとの思いがより強くなり、SEVENRICH GROUPの採用支援事業部(現・株式会社BOX)へ入社。


BOXへ転職するも、苦い思いをした1年目

——海老沢さんと橋爪さんは2023年にBOXに入社し、約1年間、人材紹介事業部でキャリアアドバイザー(CA)として求職者に向き合ってきました。そもそも転職先としてBOXを選んだ理由は?

海老沢:「3年後にどこでも通用する採用コンサルタントになる」と決めて転職先を探していて、その理想像に一番近づけそうだったのがBOXでした。

僕は新卒でマイナビに入社し、マイナビエージェントのリクルーティングアドバイザー(RA)として法人営業を担当していました。それからご縁があって、前職である株式会社Speeeの中途採用部で働くようになり、リクルーティングや採用戦略の策定などをしていました。

1社目は社外から、2社目は社内から企業のHR課題に向き合った結果、より多くの企業の課題解決に寄与できる人間になりたいと思うようになりました。

ただし、「より多くの企業」とはいったものの、どちらの領域にベットするか選ばなければならないと思っていました。その領域は2択だろうなと思ったんです。ひとつはある程度成熟した中小企業。もうひとつは、新しい産業を作ろうとしているスタートアップ。考えた末、若い人がどんどん流入していっているスタートアップ業界を支援したい気持ちになり、後者にベットすることを決めました。

転職先を選ぶ中で、スタートアップを支援していて、組織としても発展途上のBOXなら、自分の財産になる経験ができるかもしれないと思ってBOXを選びました。

橋爪:僕がBOXを選んだ理由は、転職相談をしたBOXの広大さんが、エージェントのイメージを覆してくれたから。

もともと僕はエージェントが好きではなかったんです(笑)。僕の知るエージェントは、求人票をただ渡すだけだったし、テキトーなことしか言いませんでした。でも広大さんは僕が何をやりたいのかきちんと向き合ってくれて、適切な問いを投げてくれました。それで「BOX良いな」と思えるようになったんです。

あとは、転職先の候補の中で一番きつそうだったから。当時28歳だったのですが、これまでほとんど安定したキャリアを進んでいる気がしていて。このまま挑戦しないのは嫌だなって気持ちがあり、組織づくりから挑戦できるBOXに行くことが今の自分に必要だと思いました。

——実際にCAをやってみてどうでしたか。

橋爪:なかなか成果を出せない時期もあり、つらいことも多かったですね。自分が成果を出せないということは、求職者の転職活動がうまくいっていないことになりますし、BOXに入社するきっかけになった広大さんに対する申し訳なさもありました。

試行錯誤しながらやり方を改善しても、求職者の方が転職活動を始めてから終了するまでは数ヵ月あるため、結果が出るのは先の話。新しくBOXに入社する人がどんどん成果を出しているのを祝いながらも、内心は焦りの気持ちでいっぱいでした。

海老沢:僕もすぐに成果を上げるのは難しかったですね。もともとマネージャー候補として採用されていたので、入社してすぐにCAの仕事だけでなくマネジメント業務も任せてもらえましたが、成果を上げるチームにするのは簡単なことではありませんでした。

HREのメンバーに抜擢された2年目

——その後、ふたりともHRE事業部のメンバーになります。

海老沢:「来月から花岡(HREメンバー)と一緒に事業部を牽引してほしい」と、代表から言われて急だなと思いましたし、正直不完全燃焼でした。チームマネジメントは難しくもありましたが、面白かったんです。ですが、BOX全体を前に進めるために適材適所で配置転換してくれたんだろうなとは思い、自分のチームが育ちきっていない中ではありましたが、HREへの異動を決めました。

——橋爪さんはどんな風に声をかけられましたか。

橋爪:当時のマネージャーに「ちょっと話そう」と声を掛けられました。内心は何か悪いことしたかな…..と思っていましたが、HRE事業部に移ってみないか、と打診されました。事業部ができたばかりなので、メンバー同士のコミュニケーションの架け橋になってくれそう、法人に対しての価値発揮や関係性構築が得意だから、というのが任された理由だと聞いています。

正直なところ、BOXの主力である人材紹介事業部から離れるのは悔いもありましたがそれ以上にチャンスだと思いました。

まだ人数が少ない事業部で1から組織を作ることができる、自分にとって新しいことにトライできるワクワク感がありましたし、そこで成果を上げられたら新しいポジションが手に入るんじゃないかという期待感もありました。

人材紹介、採用代行、で終わらせない

——ふたりは普段どんな仕事をしていますか。

海老沢:クライアントの事業戦略・人事戦略・採用戦略の設計、MVVの策定・浸透を通じた組織開発、母集団形成や選考代行のような採用実務など、幅広く担当しています。

僕の仕事は、ひとことで言えば人事コンサルティング。リクルーティングアドバイザー(RA)の仕事だけで完了せず、人事戦略の立案や組織開発など採用以外の領域も支援しているのが特徴です。

ほかにはHRE事業部の責任者として、自組織のコンピテンシーや評価制度も作っています。自分たちが実験した結果が、クライアントの組織開発に直接応用できるので、組織もサービスも同時に作っている感覚です。

橋爪:僕も採用戦略の設計をしていて、求職者のペルソナや面接における評価指標の設計をすることもあれば、クライアントによってはスカウトの代行、面接代行など採用実務を担当しています。ほかには、人事・採用課題を抱えた新規顧客の開拓、その方々に対する提案も行っています。

——通常RAがタッチしない部分にまで踏み込んでいるのが、HRE事業部の特徴だと思います。企業の採用課題だけでなく人事課題や事業課題にまで向き合うことの面白さは何ですか。

橋爪:いろいろ挙げられますが、まず人材紹介をしていたころに感じていたもどかしさが解消されてきたこと。CAとして求職者を企業に送り出しても、その後は求職者の方に頑張ってもらうしかないから、責任を持てなくなってしまう。しかしHREなら転職後の就労環境に関与できるため、僕たちが組織開発に携われば、求職者が転職活動を終えた後の活躍に関係してきます。

またBOXとしてもサービスを通じて企業理解が進みますし、新たな求職者の転職活動に生かされます。企業にマッチする可能性が高い方が選考に進み、その方々の定着率が高ければ採用担当者の評価にもつながる。利益相反が一切なく、クライアントとBOXがお互い協力して頑張れるのは、この事業部にいる醍醐味のひとつです。

海老沢:採用業務の代行(RPO)のみをしていたころよりも、先方に共有できるナレッジが溜まってきて、きちんと営業組織として前に進めているのは楽しいポイントです。

僕と橋爪がジョインする前は、HREやコンサルタントと自称しつつも、実態は受託チームでした。クライアントから「BOXさんはパフォーマンスが良いんで、スカウトを代わりにしてくれませんか」「面接を代わりにやってくれませんか」と声がかかるのは非常にありがたいことなのですが、そのニーズが高まりすぎて攻めた提案をする余裕がなかった。

さらに、いざこちらから踏み込んだ提案をしようとしても、「他社さんはどうなんですか」と言われたら、実績が少ないから成功事例を紹介できない。つまりHRE事業部として説得力のある提案ができなかったんです。

しかし今はHRE事業部のメンバーが増えて業務を分担できるようになり、組織全体としてノウハウを増やそうという機運が高まっています。チームをアップデートしつつ、クライアントのHR組織もアップデートする試みができていると最近実感しています。

HR業界の負を感じつつも、自分で動けていない人と

——おふたりが今後取り組みたいことを教えてください。

海老沢:クライアント企業だけでなく、転職者に対しても支援していきたいです。たとえば入社してから半年間、1ヵ月に1回程度1on1をして、コンディションチェックをさせてもらう。もちろん大前提として転職者のためですが、本人の了承を得られるなら、HREとしてクライアントの戦略立案や組織開発をする上で参考にしたいと考えています。

ほかにも僕らが思っている以上にまだまだやれることがありそうで、たとえば評価制度の設計サポートについては、潜在的なニーズがあるのではと推測しています。

たとえば最近は「上層部が作った評価制度やMVVが現場に浸透していない」という相談を大手企業からいただいています。僕らのサービスは、生まれたばかりのスタートアップだけでなく、日本の産業を支えている大手企業や中小企業にも展開可能だと思っています。

——海老沢さんはインタビュー冒頭でスタートアップかレガシーな企業、どちらを支援するか考えていたという話をしていましたが、巡り巡ってどちらの企業も支援していけそうですね。

海老沢:そうですね、まだまだこれからという感じですが今後が楽しみです。

——橋爪さんが取り組みたいことは?

橋爪:同じく、転職者が活躍できる環境づくりは、HRE事業部の使命です。事業の展望については海老沢が語ってくれたのでもう少しマクロな話をすると、僕は日本の転職市場のブラックボックスな状態を変えていきたい。

「結局、表に出てくる情報にはきれいなことしか書かれていない」、「ほとんどの人材紹介業者は転職者を増やしたいから選考に進みたくなることしか言わない」という人材業界の負を我々はよく耳にします。

「どんな仕事をしているか」「どんな働き方ができるか」「社内にはどんな人がいるか」など、中で働く人だけが理解できている情報をどれだけ公開できる情報に落とし込めるのか。さらには、現状把握した結果から、どんな人を採用しなければならないのか。

売り手と買い手が持っている情報量のギャップが埋められたら、今の日本で働くことの負を少しでも減らせるのではないかと思っています。

——HR Enablement事業部は組織の規模を拡大している最中です。最後にどんな人と一緒に働きたいか教えてください。

海老沢:HR業界について何かしらの負を感じていて、そこに諦めたくない人。もっとこんなことをしたいけど、自分の力だけじゃまだ、と考えている人と一緒に働きたいです。

橋爪:僕もHRについて何かしら負を感じている人と働きたいと思っています。今の職場では解消不可能だと半ば諦めていても良いです。なんとかできたらいいな、という思いが心の奥底に眠っているのであれば。

あとは、目の前のクライアントや仲間と一緒に何か成果を上げたいという志向性の人の方がHRE事業部に合うと思います。

まだ立ち上がってから1、2年しか経っていない事業部ですが、誰が来ても大丈夫なくらい、受け入れられる体制が整ってきているので、一緒に楽しく働けたら嬉しいです。

BOXは、一緒に働くメンバーを募集しています

大手企業やメガベンチャーから転職してきたメンバーも多いBOX。「自分の可能性を確かめたい」「本気で仕事に取り組みたい」と入社してきたメンバーは、入社後いろんな困難にぶつかりながらも日々成長し、結果を出しています。

成長を求める方、自分で事業を作りたい方、そのような方にとって、BOXは最高の環境だと考えています。少しでも興味がある方はぜひ一度お問い合わせください。