【ステップ③】書類選考通過率を上げる履歴書・職務経歴書の書き方
転職活動には、大きく分けて①転職の検討、②転職活動の準備、③書類作成、④応募・面接、⑤内定・入退社手続きという5つのステップがあります。
今回解説するのはステップ③、履歴書・職務経歴書など応募書類の書き方です。
求職者の第一印象は、一次面接ではなく応募書類で決まります。内容によっては面接をせずに見送られてしまうことも。
面接に挑める可能性を少しでも高め、内定につなげるために、履歴書や職務経歴書の書き方のコツや、BOXのエージェントが推奨している言語化のフレームワークをご紹介します。
履歴書の書き方
アルバイトや就職活動をする際に履歴書の提出を求められると思いますが、中途採用選考を受ける場合も、応募書類として履歴書の提出を求められます。
履歴書に何を書くか
一般的には下記の情報を履歴書に掲載します。
履歴書の日付欄には、送付日や提出日などを記載します。記入してから日を空けて提出する場合は、提出する前に空欄になっていないか見直しが必要です。また履歴書の日付、生年月日、学歴、職歴欄に記載する日付は、西暦と和暦が混在しないようにします。
証明写真は縦4cm×横3cmのサイズで添付するのが一般的。提出日から3ヵ月以内に撮影し、念の為プリントされたものとデータをそれぞれ用意します。
住所は省略せずに書き、電話番号やメールアドレスの欄には連絡が取りやすいものを記載。どうしても電話に出られない時間帯がある場合は、本人希望記入欄にその旨を伝えると良いでしょう。
学歴・職歴欄の最初に「学歴」と書き、高校の入学・卒業、大学の入学・卒業した年月を時系列順に記載するのが一般的です。学校や学部は正式名称で記載します。
続いて学歴欄から1行空けて「職歴」と書き、入退社した年月、企業名、所属部署、雇用形態などを記入。学生時代のインターンやアルバイト経験が、志望する企業で活かせる場合は忘れずに書きます。学歴・職歴の最後の欄には「現在に至る」、その1行下に「以上」と右に寄せて記載して締めます。
免許・資格の欄には、保有しているものだけでなく「合格に向けて勉強中」と資格取得の意欲があるものを記載しても問題ありません。
本人希望記入欄には「貴社の規定に従います」とだけ記入する求職者が多いですが、希望職種や勤務地など譲れない条件がある場合はその旨を記載します。
志望動機の書き方
履歴書を完成させる上で難しいのが、志望動機をどう書くかです。
企業の理念、事業の成長性、待遇など、志望企業を選んだ理由は複数あるかもしれませんが、履歴書上に書く志望動機は1つだけに絞ります。その一番伝えたいことを厳選するために、まずはこれらのことを洗い出します。
たとえば、「カスタマーサクセスとして成長できる」「顧客の現場の課題だけでなく、経営課題まで改善できる業務に携われる」が転職軸であるとします。
なぜ現職では上記の内容が実現できないのか。なぜ経営課題まで解決できる自分になりたいのか。なぜ志望先企業でそれができるのか。自問自答をし、「◯◯に挑戦するために貴社を志望いたしました」「貴社の◯◯に魅力を感じ志望いたしました」ともっとも伝えたい主張を決定します。
続けて、「新規顧客開拓をしてきたが、既存顧客と信頼関係を築いてより本質的な課題解決をしたいと感じるようになった」「現職では支援内容が限定的だったが、複数のプロダクトを持つA社ならさまざまな角度から顧客を支援できそう」など、自身の主張を裏づけるエピソードを選抜。
最後に、「これまで経験してきたことを活かし、即戦力として貴社の事業成長の発展に貢献していきたいと考えています」と、熱意を伝えて結びとします。
このように「一番伝えたい志望動機」「具体的なエピソード」「熱意」をひとつのテーマでまとめると、限られた枠の中で説得力のある志望動機を伝えることができます。
職務経歴書の書き方
職務経歴書は、採用担当者が「自社が求める職務経験や能力を持っている人物か」を判断するために必要なものです。応募する企業が複数社ある場合、その企業に合わせて1セットずつ仕上げます。
履歴書が求職者の個人情報や略歴などプロフィールを確認するための書類だとすると、職務経歴書は履歴書以上に詳細な職務経歴やスキルなどを確認するためのもの。また、ある程度様式が決まっている履歴書とは違って、職務経歴書は自身で見出しを立てたり箇条書きにしたり自由にまとめることができます。
初めて転職する人、前職からブランクがある人、ひとつの会社で長く働いている人、派遣社員など有期雇用契約をしている人など、ほとんどの場合で転職時に職務経歴書が必要になります。
職務経歴書に何を書くか
職務経歴書には、下記の内容を記載するのが一般的です。
まず書類の一番上に、「職務経歴書」と大見出しを入れて、その下に書類の提出日と氏名を右に寄せて記載します。
続けて、職務経歴が短期間でなければ、あらすじとして自身のキャリアを数行でまとめた職務要約を記載。上から順に書く必要はなく、「職務経歴」「実績」「スキル」などの詳細がまとまってから、伝えたいことを抽出して職務要約を記入した方が良いでしょう。
職務経歴の欄にはこれらをまとめます。
【主な業務】や【主な実績】のように内容ごとにカッコでくくったり、太字にしたりして分かりやすくするのがポイントです。加えて複数社の勤務経験がある場合は、一般的に新しい会社から順に書き、同じ会社内で異動があった場合は古い順から職歴を記載します。
活かせるスキルの欄には、とりあえず自分ができることをすべて書いてしまうのではなく、志望先企業の求人票や導入事例などをリサーチして、求められているスキルとリンクする内容をまとめます。
自己PRの書き方
職務経歴の欄が完成したら、自身の代表的な実績や強みを選定し自己PRとしてまとめます。
履歴書で志望動機をまとめたときと考え方は同じで、結論と具体的なエピソードをセットにし、納得感のある内容に仕上げましょう。
また、職務経歴書には枠や字数などの制限がないため、自己PRとして一番伝えたいこと(結論)を複数用意すると良いでしょう。たとえば人事担当者に向けて汎用性の高い強みと、将来の上司となる現場メンバーに向けて専門的な強みを厳選。
人事担当者としては、今空席になっているポジションにあなたが入った場合、うまく馴染めるか、摩擦が起きないかは心配なところです。その懸念を払拭するために、協調性や柔軟性などが伝わるエピソードを思い出してまとめます。
また現場のメンバーは、戦力になるまでに教育コストがどれくらいかかるのか、戦力になってからどんな活躍をしてくれるのか、イメージしたい気持ちがあります。そのため、これまで培ったスキルを転職先でどのように応用するのか分かる内容に仕上げ、即戦力になることをアピールしましょう。
「アピールポイントが見つからない」「どのようにまとめたら良いか分からない」という方は、こちらもご覧ください。
これらを書き終えたら、履歴書と職務経歴書に誤字脱字や記入漏れがないか確認し、企業へ送付します。
BOX直伝、言語化のフレームワーク
もし応募書類を作成する手が止まってしまったら、BOXが推奨している言語化のフレームワークを試してみてください。志望動機や自己PR、活かせるスキルなど、自身を説明する手がかりが得られるはずです。
このように過去に自分が意思決定した事実に対して、その背景にある原体験や、気持ちの揺れ動きなどを思い出します。たとえば、以下のような原体験から意思決定に至り、自身の強みが固まってきた求職者がいるとします。
原体験、感情、思考、意思決定という一連の流れを洗い出したら、自身が伝えたいことを構造化します。上記の例であれば「目標達成意欲の高さ」を一番アピールしたいポイント(結論)として、目標のためにどんな工夫をし、どんな実績を作ってきたのか、具体的なエピソードを紐づけましょう。
過去には求職者の方にこのようなシートをお渡しし、結論ファーストで主張を整理していただきました。
自力で言語化するのが難しい、誰かに書類を添削してもらってから応募に踏み切りたいと考えている方は、BOXへのご連絡をお待ちしております。多角的な質問や思考のフレームワークを使用した徹底的な自己分析を行い、求職者が万全な状態で面接に臨めるようサポートいたします。
まとめ
今回は転職活動におけるステップ③として、書類選考通過率を高めるために、応募書類の作り方を解説しました。
こちらのマガジンでは、転職活動のスタートからゴールまでを5つのステップに分けて、丸ごと解説していきます。次回のnoteもお楽しみに!
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